ドアクローザー調整自分でできること止まらない悩み解決


ドアクローザーが適切な位置で止まらず、バタンと閉まってしまう、あるいは閉まるのが異常に遅いといった悩みは、意外と多くの方が経験するものです。業者に依頼する前に、自分でできる調整方法を知っておけば、簡単な問題であればすぐに解決できるかもしれません。ただし、作業には危険も伴うため、自信がない場合や高所での作業になる場合は無理せず専門家に依頼しましょう。自分で調整を試みる場合、まず用意するのはドライバーです。ドアクローザー本体の側面や端には、速度調整弁と呼ばれるマイナスドライバーで回せるネジがいくつか付いています。多くの場合、「1」や「Ⅰ」と刻印された第1速度調整弁、「2」や「Ⅱ」と刻印された第2速度調整弁があります。第1速度はドアが開ききった状態から閉じ始めの中間あたりまでの速度、第2速度は中間あたりから閉まりきる直前までの速度を調整します。ドアが最後まで止まらず勢いよく閉まる場合は、主に第2速度が速すぎる可能性があります。調整弁を時計回りに少しずつ(ほんの数度程度)回すと速度が遅くなり、反時計回りに回すと速くなります。調整する際は、一気に回さず、少し回してはドアを開閉させ、実際の速度を確認しながら慎重に行うことが重要です。回しすぎると、ネジが外れて内部の油が噴き出す危険性があるため、絶対に回しすぎないでください。また、調整弁が固着して回りにくいこともありますが、無理に力を加えると破損の原因になります。潤滑剤を少量スプレーして試すこともできますが、それでも動かない場合は諦めて専門家に見てもらうのが賢明です。調整を試みてもドアが止まらない状態が改善しない場合、他の原因が考えられます。例えば、ブラケットと呼ばれるドアや枠に取り付けられている金具のネジが緩んでいることもあります。この場合は、適合するドライバーでネジを締め直すことで改善する可能性があります。ただし、ネジ穴が広がってしまっている場合は、単に締め直すだけでは効果がありません。ドアクローザー本体から油が漏れている場合は、内部の部品が劣化・破損している可能性が高く、調整では直りません。この場合は、残念ながら交換が必要となります。自分でできる調整はあくまで応急処置や軽微な不具合への対応と考え、改善が見られない、あるいは原因が特定できない場合は、安全のためにもプロの業者に点検・修理を依頼することをおすすめします。