シャッターの鍵は、日々の使用や経年劣化、あるいは思わぬアクシデントによって、様々なトラブルが発生することがあります。ここでは、実際に起こりがちなシャッター鍵のトラブル事例と、その原因および解決策について、実例を交えながらご紹介します。これらの事例を知っておくことで、いざという時に落ち着いて対処でき、またトラブルを未然に防ぐためのヒントにもなるでしょう。事例1は「鍵が鍵穴の奥まで刺さらない、または途中で引っかかる」というケースです。これは、鍵穴内部に砂埃やゴミが詰まっていることが主な原因として考えられます。長年屋外で使用しているシャッターではよく見られるトラブルです。解決策としては、まずエアダスターなどで鍵穴内部の異物を吹き飛ばしてみます。それでも改善しない場合は、鍵穴専用の潤滑剤(パウダースプレータイプ)を少量スプレーし、鍵をゆっくりと抜き差ししてみるとスムーズになることがあります。無理に鍵を押し込んだり、油性の潤滑剤を使用したりするのは避けましょう。事例2は「鍵は刺さるが、回らない、または非常に固い」というトラブルです。原因としては、鍵穴内部の潤滑不足やサビ、あるいは鍵自体の摩耗や変形が考えられます。また、シャッター本体の歪みによって、デッドボルト(かんぬき)と受け金具の位置がずれ、負荷がかかっている可能性もあります。解決策としては、まず事例1と同様に鍵穴の清掃と専用潤滑剤の塗布を試します。鍵自体の摩耗が原因であれば、スペアキーで試してみると回ることがあります。シャッター本体の歪みが疑われる場合は、シャッターの開閉を何度か行い、位置を調整してみると改善することもありますが、根本的な解決には専門業者による調整や修理が必要になる場合が多いです。事例3は「鍵穴に鍵が折れて詰まってしまった」というケースです。これは、鍵が劣化していたり、無理な力を加えて回そうとしたりした時に起こりやすい悲劇です。自分でピンセットなどで取ろうとすると、かえって奥に押し込んでしまったり、鍵穴内部を傷つけたりする可能性があるため、非常に危険です。この場合は、迷わず鍵の専門業者に依頼するのが最善策です。専門業者は専用の工具を使って、鍵穴を傷つけずに折れた鍵の破片を抜き取る技術を持っています。