賃貸マンションやアパートに住んでいて、玄関や室内のドアについているドアクローザーの調子が悪くなり、ドアが止まらずにバタンと閉まるようになった場合、どうすればよいのでしょうか。自分で調整を試みるべきか、それともすぐに誰かに連絡すべきか、迷う方もいるかもしれません。賃貸物件の場合、設備の修理や交換に関する責任の所在や連絡手順を正しく理解しておくことが重要です。まず、ドアクローザーは建物に付帯する設備の一部と考えられるため、その不具合が経年劣化や通常の使用によるものであれば、修理や交換の費用は原則として貸主(大家さんや管理会社)が負担することになります。入居者の故意や過失、例えば無理な力を加えて壊してしまった場合などを除き、入居者が費用を負担する必要はありません。したがって、ドアクローザーが止まらないなどの不具合に気づいたら、まず行うべきことは、自分で修理しようと試みるのではなく、物件の管理会社または大家さんに連絡することです。賃貸契約書や入居時の案内に、故障時の連絡先が記載されているはずですので、確認して電話やメールで状況を伝えましょう。連絡する際には、「いつから」「どのような症状なのか(例:ドアが止まらずバタンと閉まる、油が漏れているようだ、など)」「不便な点や危険性(例:指を挟みそうで怖い、音がうるさい)」などを具体的に伝えると、状況が正確に伝わり、対応がスムーズに進む可能性が高まります。管理会社や大家さんは、連絡を受けると、状況に応じて提携している修理業者を手配してくれます。業者が訪問して点検を行い、調整で直るのか、交換が必要なのかを判断し、必要な作業を行ってくれます。注意点として、管理会社や大家さんに連絡せずに、自分で勝手に業者を手配して修理や交換を行ってしまうと、その費用を請求しても支払ってもらえない可能性があります。必ず事前に連絡し、指示を仰ぐようにしましょう。また、連絡したにもかかわらず、なかなか対応してもらえない場合もあります。そのような場合は、再度連絡を取り、いつ頃対応してもらえるのか確認しましょう。生活に支障が出ていることや安全面での不安を具体的に伝えることも有効です。それでも改善されない場合は、地域の消費生活センターなどに相談することも考えられます。